代表取締役の自己紹介と政治・経済・経営についての考え方(3)

query_builder 2024/02/13

おはようございます。

今回は、いわゆる日本の「財政破綻(「はたん)論」の議論について、申し述べます。

巷間(こうかん)、日本は多額の財政赤字を抱えていて、このままでは、日本は「国の借金」により、にっちもさっちもいかなくなって、国家として破綻してしまうとの説が、マスコミ報道や論壇(ろんだん)でまことしやかに議論されています。そして、日本政府は、この財政観により、いわゆる「緊縮財政論」の立場に立ち、財政の引き締めを図ろうとしております、いわゆる「プライマリーバランス(PB)黒字化」を目指し、租税・保険料などによる収入を増やし、支出を削減し、新たな「借金」である国債も発行を減らそうと努め、努めて、国の「借金」を減らそうとしています。この考え方が、現在の日本での財政運営の「通説」のようなものです。

これに対して、次のような反論をする論者がいます。財政の赤字は「国の借金」ではなく、「政府の債務」で、それがために、複式簿記(ふくしきぼき)の考え方やバランスシート論でいうと、「政府の赤字」は「国民の黒字」であり、政府が国債を発行することによって、国の財政が破綻することはないというものです。今日の経済の低迷の状況によっては、国が積極的に国債を発行し、多額の支出(投資)をすることにより、経済の活性化を図っていかなければならないとの「積極財政論」の立場です。

果たして、どちらの議論が正しいのでしょうか。確かに、「赤字」というのは、気味の悪いものです。個人の家計や企業の会計であれば、「入(い)るを図って出(い)ずるを制する」というのが大原則でしょう。しかし、国の財政については、どうでしょうか。国は通貨発行権を有しています(正確には「日本銀行券」ですが。)。実は、円建ての国債により財政が破綻することはない、ということは、財務省自身が認め、自らのHPで、表明しているようです。これまでの、経済財政運営において、日本が多額の財政赤字を計上していることは、繰り返しになりますが、確かに気持ちが悪くなり、日本は、これからどうなるか、との感を覚えてしまうようになります。それで、「緊縮財政論」が主たる考え方になっているのでしょう。いわゆる「財政規律」を重視する立場ですね。

しかし、最近。MMT(現代貨幣理論)という新たな、ケインジアン的な学説が注目を浴びるようになっています。経済の低迷期においては、現在の日本のような需要と供給のデフレギャップが大きい時には、積極的な財政政策をとり、国債の発行に躊躇(ちゅうちょ)しなくてもいい、との考え方です。この説は、「緊縮財政論者」からすると、では、国債は無限に発行していいのかとの反論になります。しかし、MMTでは、イングレ率を重視し、例えば、現在も日本銀行などが言っているような、物価上昇率2%程度以上のインフレ状態が定着したら(注:コストプッシュ型ではなく、ディマンドプル型のです。)、国債発行を抑制するばいいとの主張です。その時、経済,金融の引き締(し)めを図ればいい。需給のデフレギャップが解消されるまでの「緊急手段」としての国債の積極発行です。

最近、ようやく、賃金を増加させ、可処分所得を増やし、消費の拡大を図りましょうとの動きが生じてきています。しかし、現在の実質賃金は、依然として低迷しています。ここで、必要になるのは、いかに需要を増やすかです。個人消費、企業の投資が低迷している中で、政府支出を思い切って増やすことにより、何度も言いますが、需給のデフレギャップを解消し、日本の経済の再活性化を図る、との主張に、何とはなしに共感を覚え始めている人も、増えてきています。

「緊縮財政論」と「積極財政論」。その両者の論争を、今以上に、積極的にマスコミを含めた論壇や政財官界でしていただき、日本がどのような選択をするのがいいのか、日本国民の世論が選挙などを通じての意思表示などをすることによって、決めていきましょう、と思う昨今です。

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