現代社会における新「資本論」⑤

query_builder 2024/11/08

おはようございます。

今回は、労働者の「働き方」について言及します。

戦後日本の1960年代頃から始まる高度成長期には、いわゆる「モーレツ社員」がもてはやされた時代でした。テレビのコマーシャルでも、「24時間、戦えますか」のキャッチコピーが流行し、「企業戦士」達は、仕事に没頭していました。

その傾向は、バブル経済の崩壊以降も継続していましたが、転機となったのは、大手の某広告代理店の若手社員が、長時間勤務の労働で、過労死されたことが社会問題になったことです。この事案をきっかけにして、少なくとも労働時間の規制が問題になり始めました。

そして政府としても重い腰を上げ、いわゆる労働時間規制の立法化に取り組みました、その内容については、未だ、不十分との反対意見も根強かったのですが、ともかくも新規立法化はされました。

現在、日本人の働き方は、法律上は、多様になっていますね。「裁量労働制」、「フレックスタイム制」、などなどの諸制度が導入されています。それに輪をかけたのが、例の、コロナウィルスの大流行です、これで、「在宅勤務」、「フルリモート勤務」などが、一気に、導入・普及されました、現代の高度技術を背景にした、WEBを活用した、会議なども一般的になりました。

このコロナ禍の時期は、苦しい時代でしたが、半面、新しい「働き方」になった時期にもなりました。まあ、遠距離通勤をしていた人にとっては、この、リモート勤務は朗報(ろうほう)でしたね。また、地方に居住しながら、都会の会社でも勤務することも、一種の流行(はやり)になりました。

以前は、日本人は、勤務時間が過ぎて、その日の仕事がすんでも、だらだら残業ををしていたのですが、近年は、むしろ、「仕事がすんだら、はやく返りなさい」という傾向も定着しました。

このように、近年は、特に、職場における「働き方」について、諸制度が整い、意識も変化し、労働環境の改善が、一般的には、大きく普及しました。これらは、嘉(よみ)すべきでしょうね。経営においても、SDGsということが唱導(しょうどう)されるようになり、持続可能な経済発展の社会が求められるようになり、また、「健康経営」、すなわち、社員が健康的に働ける職場環境づくりをすることが、求められるようになりました。

そうは言っても、まだまだ、いわゆるサービス残業」などの傾向も残っているかもしれません。また、大企業はともかく、中小企業にとっては、未だ、それらの措置が、円滑には取れない事情があるかもしれません。とは言え、労働者にとっても、経営陣にとっても、意識の変革が行われ、社会的な諸制度の整備が行われ始めたことも事実です。これらの傾向、普及は望ましいことです。

また、科学技術の発展と言うことから言えば、社会の「デジタル化」の促進や、特に「AI」の急速な発展・普及の状況があります。これで、いわゆる「煩瑣(はんさ)」な事務処理がかなりの程度、軽減されています。パソコン一つどころか、スマホ一つあれば、何でも、かなりのことができる時代です。

AIの普及・発展は、人間の働き方を劇的に変えるかもしれません。かなりの、これまでの人力に頼らなければ行けなかった職業が、AIで対応できるようになります。このことを「危惧(きぐ)する意見もありますが、そうなった暁(あかつき)には、人間は、より人間らしいことを、する時代が到来すると、捉(とら)えた方がいいのではないでしょうか。車社会も、「自動運転」車が、公道を走っているのが通常の時代になっていきます。

人間は、高度な科学技術の発展のおかげで、その労働環境は、大きく変わります。

これが「諸刃(もりは)の剣」にならないように、十分、考慮・配慮しながら、事態を進展させていけば、いいのです。こういった意味での労働環境の改善は、どんどん進めていけば、いいでしょう。

次回は、ちょっと視点を変えて、いわゆる「3K」労働にかかる話しを、させていただきます。

----------------------------------------------------------------------

バーチュー・クリエイティング株式会社

住所:東京都渋谷区恵比寿1丁目19-19 恵比寿ビジネスタワー10F

電話番号:03-5708-5985

----------------------------------------------------------------------