おはようございます。
今回も、日本経済の経営の変遷について触れます。まず、現在の日本の「実体経済」の評価から始めます。
「新自由主義」に基づく「構造改革」の結果が、どうだったのかは、現在の経済状況を見ることで分かります。今、現在、株価が史上最高値を更新したとのニュースが耳目(じもく)に新しいです。長く続いたデフレの状況もインフレに変容(へんよう)したとも言われます。今年の春闘(しゅんとう)も、もっぱら「賃上げ」モードでした。コロナ禍を経て、海外からの旅行客も増え、各地、インバウンド経済で、賑(にぎ)わっています。長らく消費控えをしていたのが、人出も増え、買い物客なども増加しつつあります。円安状況は続いていますが、これも輸出産業にはプラスでしょう。などなど、これで、日本経済は復活の兆しが見え始めた、とも、一見、はしゃぎたい状況です。しかし、実態はどうなのでしょうか。
国民としては、好景気になったとの実感は、ほとんどありませんよね。かって、日本は「総中流社会」とも言われてました。分厚い「中間層」が日本社会の強みでした。
それが、雇用形態が、正規雇用と非正規雇用に分断され、失業率の低下、就業率の向上といっても、増えているのは、非正規雇用です。いわゆる「労働年齢」の時期について、正社員の数を抑え、派遣社員とか、契約社員などの割合を増やし、企業は景気が良くなければ,簡単にリストラをします。人件費のコストカットをしやすくすることができる制度にしました。
インフレといっても、現在のは、いわゆる費用が上がることによる「コスト・プッシュ」型インフレで、国民の消費、企業の投資が増えたりして、需要増が牽引して物価が上がってくる「ディマンドプル」型インフレではありません。得をしているのは、日本に輸出する海外企業などでしょうか。
名目賃金はともかく、実質賃金は、ずっと目減りしています。国民の平均所得額は、暦年で下がる一方です。消費に向ける余裕がないので、一頃、「価格破壊」という言葉が流行(はや)りましたが、過当な値下げ競争です。そのため、企業はコストカットをしなければならず、余波は、下請け企業に影響が及びます。
そういう中で、消費税率は、5%、8%、10%と上がり続け、上がる度(たび)ごとに、経済への悪影響が目立ち、一層、国民の消費性向は減るようになり、日本経済には大ダメージです。実感は薄いかもしれませんが、社会保険料もアップし、いわゆる国民負担率も上がるばかりです。
アベノミクスも、一頃の極端な円高、株安状況は解消しましたが、経済成長率の向上には、ほとんどつながりませんでした。むしろ、悪化しているとの指摘もあります。
株価の高騰は、日本株を割安と見ている外国人投資家の思惑が多分に強く、上がるところまで上げて、売りを入れて、「ぼろ儲け」をしようとしているのではないでしょうか。円安は、米国の経済情勢が好景気で物価高騰なので、FRB(連邦準備制度理事会)が金融引き締め、即ち利上げをしているので、日米の金利差が大きい以上、ドル高円安に、当然なります。
そういう、まだ「デフレ」下とも言える状況は続いているのですが、社会に与えた最も大きな要因は、社会の「分断」でしょう。日本は、まだ、諸国と比べるとましな方ですが、いわゆる「格差社会」という状況にもなりつつあります。富の偏在ということは、実は、どこの国でも同じ現象が起こっていることなのですが、貧富の差が大きく、それが固定化し、いわゆる「貧困の連鎖(れんさ)」状態になっている、と言われます。
日本政府も、手をこまねいていたわけではありません。当然、脱デフレを目指して、諸種の施策を講じて、てこ入れを図っているのですが、それが、全然、功を奏(そう)しない。八方ふさがりで、もう打つ手がない状況です。本当に「失われた30年間」で、せいぜい、経済力の横ばい状況を保っている程度です。これは、どこに原因があるのでしょう。日本政府のとってきた、政策の方向性は、どう評価すべきでしょうか。そして、果たして、いわゆる「経済政策」だけで、この現代日本の「閉塞(へいそく)」状況は、解消されるのでしょうか。大事なことが、実は、あるのではないでしょうか。また、次回に続けます。
バーチュー・クリエイティング株式会社
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