代表取締役の自己紹介と政治・経済・経営についての考え方(24)

query_builder 2024/03/06

おはようございます。

今回は、企業経営の「変遷」の話になります。

実は、第2次世界大戦前の方が、日本の経済は「資本主義」に近かったのですね。戦後、焼け野原の闇市(やみいち)や行商(ぎょうしょう)から再出発しましたが、朝鮮戦争の特需を受けてから、経済は成長軌道に乗り始めました。そして、占領期を経て、安保騒動などを乗り越えてから、日本の高度経済成長は始まります。「所得倍増計画」として、年率10%以上の成長を続け、段々と経済力の位置づけは高まり、ついには世界第2位の経済大国にまでなります。社会福祉制度も整備され、国民皆年金、国民皆保険になり、一時の公害問題も克服し、国民の生活水準は向上しました。

実は、日本は、世界で最も成功した「社会主義国家」だとも言われる向きがあることはご存じですか。資本主義国の典型は、米国ですが、その同盟国の日本は、本来の意味での資本主義とは別の、異質の資本主義の国でした。経済運営の面を見てもそうです。例えば、金融界です。ついしばらく前は、いわゆる「護送船団方式」で、政府の支援の下で、一律に銀行などは「保護」され、競争の度合いも小さく、企業運営をしてきました。それは代表例ですが、製造業にしても、政府にょる支援により、補助金などを受けて、設備投資をし、生産力を高めていきました。

このような方向で進んできたのですが、転機となったのが、山一証券や北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債権信用銀行などが、次々と経営破綻(けいえいはたん)した、いわゆる「金融危機」の頃です。その遠因には、いろいろありますが、経済のグローバル化の下での、企業統治の破綻(はたん)です。これから、経済運営の方向性が変わります。銀行などは、相次いで企業統合しました。製造業なども同じです。流通業の再編も進みました。要するに、政府の大きな意味での保護の下で、「弱い」競争をしていた企業が、江戸時代の幕末ではありませんが、「黒船」に脅かされて、「開国」に向かっていったようなものです。

世界的な国際競争に打ち勝つためには、企業規模を拡大して、世界に伍(ご)していかなければならない。経営統合が盛んになり、相次いで「メガ」企業が誕生しました。そして、グローバル・スタンダードということが強調されはじめ、また、一方で「企業コンプライアンス」という新たな企業倫理基準も求められるようになりました。

バブル経済の崩壊後、長らく日本は「デフレ」経済の状況になってしまいます。ともかく、「需要」が減退する。給与などの所得が増えないから「消費」が減少する。企業も「設備投資」に二の足を踏む。そして「需要」がまた減少する。というような「デフレスパイラル」の状況になります。政府の公共投資の増加も、今ひとつ効果がでないところで、折節(おりふし)、政府の政策は「構造改革」路線になります。とかく、民間の「消費」「投資」の減退の中で、政府が「投資」「支出」を増やしててこ入れを図らなければいけない面もあったのに、「公共投資」などは「無駄(むだ)」の最たるものとして、どんどん削減されていきます。政府の支出も「赤字国債」頼みのなか、財政赤字が問題化され、「財政再建」ということが強調され始めます。この話、次回に繋(つな)げます。

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