日本の「国防論」あれこれ(2)

query_builder 2024/03/26

おはようございます。

今回は、国家にとっての「軍隊」とは何かの話をしましょう。

国家の果たすべき役割には、そのあり方の変遷(へんせん)があります。その当初は、いわゆる「夜警国家(やけいこっか)」論でした。端的(たんてき)に言えば、「国防」と「治安の維持」です。それが、歴史的変遷を経て、「行政国家」「福祉国家」論になっていきます。国家の果たすべき役割が拡大し、国民の福祉に関することをする必要が生じます。現代は、経済政策等、さらに、その役割は拡大していきます。

西洋の社会学者、マックス・ウェーバーによりますと、国家とは二つの公的な「暴力装置」を持っていると言います。本稿では、その言い方には、学問的な意味は別として語弊(ごへい)があると思いますので、「実力組織」という用語を使います。二つの実力組織とは、「軍隊」と「警察」です。軍隊とは、まさしく、国の防衛のためのものです。警察とは、治安の維持のためのものです。国家は、その二つを保持し、国の平和と安全を確保していればいい、というのが夜警国家論の時代でした。

その二つの組織体は、現代においても。その役割は変わりません。中米のある国を除いて、世界で、軍隊のない国はありません。その国でも、いわゆる「有事」には警察が軍隊の役割を代替(だいたい)することになっています。国家の役割が拡大した今日においても、国防と治安の維持は、先ず、国家が果たさ無ければなりません。それにプラスして、現代では、国民の生活の向上を図ると言うこと、即ち「経済」の発展や「福祉」の向上でしょうか。それらが、求められます。

人類の歴史を見ましても、謂(い)わば、とにかく「戦い」の歴史ですね。どの国家が、その時代、時代の世界の覇権(はけん)を握るために、戦争を繰り返し、それに勝利した国家、ないしは指導者が、「英雄」とされます。あくまでも歴史的に見ての話ですが、人々は、その「英雄譚(えいゆうたん)」に心を躍(おど)らせます。世界史、東洋史、日本史においても、全く、同様です。人間の本性においては、「平和」を欲する心と、「戦い」を欲する心が共存(きょうぞん)しているのでしょう。それは、時代の変遷を経た今日においても変わりがないのでしょう。「侵略」が繰(く)り返され、それに対する「防衛」が行われます。そして、その「勝者」が、称賛(しょうさん)されるのです。

現代でも、国際紛争の絶えることは全くなく、あちらこちらで「戦争」が繰り返されています。その国際紛争の解決の手段や、戦争の形態や、戦争観には時代の変遷があるのですが、そのことは次回に話を続けましょう。いずれにせよ、現代においても、「軍事」の役割は国家の大きな役割の一つですし、いわゆる「軍隊」を保有していない国は、殆(ほとんど)どありません。

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