おはようございます。
今回は、日米同盟を国際政治の面から、見ていきたいと思います。
第2次世界大戦後、日本の対日占領政策は、頑強(がんきょう)に米国と戦った日本の弱体化(じゃくたいか)でした。いわゆる3R5D3S政策ですが、その詳細な説明は割愛(かつあい)します。それが米ソ冷戦の開始、朝鮮戦争の勃発(ぼっぱつ)などで転換したことは前回、申し上げました。
冷戦期、日米関係は、ソ連という共通の脅威がありましたので良好でした。経済を始めとする国力差は大きかったので、軍事面も全面的に依存していたので、まさしく「保護国」状況でした。それが、日本の経済復興(けいざいふっこう)が進んでくるにつれて、数々の経済摩擦(けいざいまさつ)が生じます。それでも、共通の脅威に対応するために、軍事面では日米ガイドラインという「運用計画」を定めるなど、徐々に態勢を整備していきました。
それが、ソ連のゴルバチョフ政権の誕生を経て、冷戦が終結すると、今度は、米国にとって、日本が経済的な脅威になりました。日本経済が絶好調(ぜっこうちょう)の時代で、いずれ、日本が世界の経済的な覇権(はけん)を握るのではないかと思われていた時代もあったのです。半導体ヤ自動車など、数々の経済摩擦が生じました。そして、毎年、年次報告のような形で、対日経済要求書がつきつけられました。厳しい、日米関係の時代でした。
しかし、日本のバブル経済の崩壊とともに、日本経済は低迷期に入り、米国にとっての日本への脅威感は薄まっていきます。折(おり)しも、米ソ冷戦期の後期、米国はソ連に対抗するために中国との政治的関係を構築します。ちょうど、中国も経済的発展を欲していましたので、両者の思惑は合致しました、以後、中国はその安い労働力を背景として、「世界の工場」として発展していきます。日本も田中角栄政権の時に、米国のニクソン政権の動きに乗り遅れまいと、日中関係の「正常化」を行います。
以後、日米中のトライアングル関係は強化されまして、特に、経済面での密接な関係が深まりました。それが、時を経て、オバマ政権の時にAIIB銀行(アジアインフラ投資銀行)の設立問題を契機撫して、米中の対立は始まり、次のトランプ政権から、米中の「経済戦争」が始まり、次のバイデン政権でも、米中の覇権国争いは、さらに激化しています。
今回、私が、何を言いたいかというと、このように。国家は、その「国益」をベースにして、時々の「パワー」の関係で、「脅威」の相手は変化し、その関係の中で、国際政治は動いているのです、第2次世界大戦後の「覇権国」である米国は、自らの地位を、政治面、経済面、軍事面で凌駕(りょうが)しようとする国に容赦(ようしゃ)しません。言葉の綾(あや)は別にして、そういうことです。特に、軍事面での「保護国」の日本に対してもそうでした。国際政治の場面においては、常に、クールな「頭脳」でいなければなりません。現在は、米中対立の時代ですが、それが、また、どう展開していくかについては、予測できない面があります。そういう前提を含めて、次回は、「日米同盟」関係についての、米国の考え方や、その変化について、特に、軍事面の観点から見ていきましょう。
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