おはようございます。
今回は、現在、「国防力」の強化をめぐって行われている諸議論についての話になります。典型的なのは、いわゆる、防衛費の倍増の話です。これまで、防衛費はは暗黙(あんもく)の前提で、対GNP比1%程度で推移してきました。それが、突然、対GNP比2%に上げるということが「決まった」という表明がなされた。それは、日本の国防力として、何がどれだけ必要で、そのためにどれだけの経費が必要だからということで、きちんと積算(せきさん)された結果、そう「決まった」わけではありません。「ある日」突然、倍増の方針だけが示された。
聞くところによると、米国の要請だったとか、いう話も流れてきますが、何か、後付けのような感があります。本当のところは、当時の防衛省の某幹部が、政治的に動いて、某有力政治家に入れ知恵して、その意向で、防衛費の倍増の方針が決まったそうです。岸田文雄首相は、その方針を追認しているだけのようです。
当初、政府、特に、財務省や防衛省の行政サイドも困惑していたようです。何せ、当初の予算要求が、ともかく事項要求で計上して下さいということで、中身、つまり、何が必要だからこれだけの経費が必要であるというのではなくて、始めに経費だけを、ぽんと積み上げて、あとで、何の要求をするかを、当てはめていったという、ジグゾーパズルのような話です。当時の、その防衛省幹部には、入れ替わり立ち替わり、考え直すように説得しようと言うことが防衛省内部でもあったようですが、ともかく「聞く耳」を持たなかったように聞いています。
そういうことで、倍増の方針が決まった。それから、では、その財源をどうするかの議論になります。途中経過は省きますか、剰余金や歳出改革をしても、どうしても足らない部分が出てくる。それで、結局、法人税などの「増税」の話になる。ここで、いつものフレーズがでてきます。「現在の国民が負担を分かち合わないといけない」「将来世代にツケを回してはいけない」とのそれです。一見、尤(もっと)もな唱(うた)いも文句です。でも、果たしてそうなのでしょうか。いつもの、財務省流のレトリックですね。
そう言った経緯は別にして、私が気にしているのは、この問題が、政府与党内でも、殆(ほとん)ど何も議論らしい議論が行われず、ある日、突然、方針だけ、ぽんと打ち出されて、こう決まったから、これでやって下さい、とする、その政治プロセスのあり方です。その不透明さを強調したいのです。この種の政治運営が、特に岸田文雄政権になってから、特に目立ちます。岸田首相自身は「聞く力」を持っていると言われますが、一体、誰の言うことを「聞いてる」のでしょう。何かと、一部のグループの思惑(おもわく)ばかりで動かされているような気がします。
繰り返しになりますが、私は「国防力」の強化には賛成です。しかし、いわゆる、
デュープロセスの欠如(けつじょ)した、政治・行政の運営には、断固(だんこ)として、賛成できません。
政府与党がそういう状態なら、今度は、本来、頑張らなければならないのは野党です。これが、どういう状況なのかは、次回の話に繋げます。
バーチュー・クリエイティング株式会社
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