日本の「国防論」あれこれ(15)

query_builder 2024/04/09

おはようございます。

今回は、日本の「政軍関係」の話をしましょう。

前回と前々回で、自衛隊と政治の関係の一端の話をしましたので、言えるだけのことをお話ししたいと思います。

よく、「文民統制」、いわゆる、「シビリアン・コントロール」と言います。軍隊は、武力集団ですので、国家にとって「必要善」な組織体なのですが、それが、本来の国防の任務を全うすることができるように、コントロールしなければなりません。よく、いろいろな諸国での例がありますが、政治の指導に反して、クーデターなどが起きては困ります。そこで、それぞれの国は、それぞれの国に合ったありようで、政治が軍事を統制する仕組みを整えています。

日本の場合は、軍隊でないにせよ、自衛隊の統制をどうするかです。理論的には、文民政治家たる内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮官で、防衛大臣が管理監督し、副大臣や、政務官の方々がいます。その方々が、統制すればいと言ってしまえば、話は簡単です。しかし、その文民政治家だけで、この大きな自衛隊を統制できるかと言えば、不可能ということはおわかりでしょう、そのために、防衛省という行政組織があって、文民政治家を補佐しています。

直接的には、内部部局というところが、補佐していますが、他の防衛省の部署も一体となって、その任務を果たしているのです。先に文民統制といいましたが、戦後の日本では、実質は、「文官統制」でした。シビリアンたる文官が、ユニフォームたる自衛官を、「統制」しておいたのが実情でした。

そのありようは、功罪、両面あったのですが、当初の自衛隊が暴発しないように管理するという局面が強かったのを、時代が進むにつれ、次第に、本当の意味で、有事に「戦える」自衛隊にするために、特に、ここ10年くらいの間に、諸種の改革が行われ、より適切な文官サイドと自衛隊の関係にしていきました。防衛参事官制度の廃止、統合幕僚監部の創設、運用の統合幕僚監部への一元化、今後、計画されている統合司令官の創設などです。

何度も申し上げますが、文官サイドが、文民政治家たる防衛大臣などを行政事務的な観点から補佐しなければ、防衛大臣が自衛隊を管理監督することなど、不可能です、それで、文官サイドが、存在する意義があります。ただし、そこには、少々、いびつな、文官サイドと自衛隊の関係もあった。それが、より望ましい方向に、近年は体制整備が進められてきています。

防衛省自衛隊において、有事には「戦える」自衛隊にするために、何をしなければならないかが、常に問われます。自衛隊が、暴発することなど、現在では、殆どありえないとは言え、その内部統制が、きちんとしていないと、いつか来た道に、また、なってしまうかもしれません。文官サイドと自衛隊の、均整のとれた関係の下で、防衛大臣などが、有効な「文民統制」をできるようにしなければなりません。日本を、例えば「ミャンマー」のような国にしてはいけないのです。

今回は、防衛省自衛隊の内部の話になりましたが、次回は、より幅広く、政治と自衛隊の関係を見ていきたいと思います。

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