日本の「国防論」あれこれ(18)

query_builder 2024/04/13

おはようございます。

今回は、「立法府」における「文民統制」のあり方を、見ていきます。

日本においては、立法府とは、国会ですが、憲法上、国権の最高機関と位置づけられています。主要な任務は、法律案、予算案の審議、国政調査、決算の審議などです。委員会審議が中心ですが、本会議での採決を経て、法律や、予算は、成立します。

防衛省・自衛隊との関係でいうと、国会に関する業務を行うのは、主として内部部局の職員です。米国の議会などでは、公聴会などで、制服が出席し、情勢報告などをすることがありますが、日本では、そういうことはありません。

これは、日本の国会審議の特性によるものだと思います。こう言っては何ですが、微(び)に入り細(細)を穿(うが)つ議論が多い。昔は、「政府委員制度」があり、細部の答弁は、全般に役人がしていました、それが、政府の制度改革により、大臣、副大臣、政務官の政務3役の組み立てになり、主に大臣が答弁の責任に当たるのですが、当初は、政治家どおしの、大きな観点からの質疑応答にしようということでした。しかし、実情は変わらず、相変わらず、細かい部分の答弁も、大臣がしております。

防衛省自衛隊としては、本音のところでは、制服が国会審議の任務に当たるのは、適切ではないと、依然として思われてますので、内部部局の役人が担当しているのだと思います。本来なら、国会が大所高所の議論をする場であれば、統合幕僚長、各幕僚長クラスが出席し、「軍事情勢ブリーフィング」を行う機会があれば、文民統制の観点から望ましいのですが、まだ、時期尚早(じきしょうそう)の感は否(いな)めませんね。

国会で、制服が、答弁に立ち、野党を中心とした議員の論戦の場に立つことは、現状の国会審議では、望ましいものとは思えません、正直言って、些末(さまつ)な問題の議論になることが多いからです。しかし、先に述べた、「軍事情勢ブリーフィング」の機会くらいは、あってしかるべきではないかとは思います。国会審議での答弁の責に当たるのは、役人がいいのかもしれません。一種の、野党からの厳しい追及を受けるのは、役人が担当するのが望ましいでしょう。

一つのモデルとしては、米国議会のような感じが、目標ですね。幕僚長クラスが、大所高所の話を、軍事専門家の観点からする。それを、野党議員も敬意をもって、対応する。そういう風土が、国会にも根付くと望ましいと思います。野党も、真剣に、些末ではない、軍事についての勉強をする、知るということです。それが、立法府による文民統制の強化の第一歩になるのではないでしょうか。

現状は、何も、前回に述べた「文官統制」だから、制服に国会答弁をさせないということではないでしょう。大昔は、そういう点もあったかもしれません。しかし、戦後80年近くが経ち、今はもうそういう時代ではないでしょう、国会議員にとっても、そのような状況であれば心外(しんがい)なことでしょう。しかし、時代は進展しています。国会での、幕僚長クラスによる「軍事情勢ブリーフィング」の機会を是非に、実現して欲しいものです。

そういう日本の「立法府」にしていただきたいと思います。

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