日本の「国防論」あれこれ(29)

query_builder 2024/04/25

おはようございます。

今回は、軍隊における指揮命令関係の話をしましょう。

前回のブログで、「業務上、必要な指導」と「ハラスメント行為」は、厳(げん)に分けて考えなければならないと、申し上げました。

組織として業務を行う上について、組織には、職制があります。会社なら上には会長や社長がいて、取締役、執行役員、管理職(部長、課長等、係長など)、社員という組み立てになるのが、一般的ですね。最近では、会長のことをCEO(最高経営責任者)、社長のことをCOO(最高執行責任者)と称することも多いです。

軍隊では、階級があります。将官、佐官、尉官、曹(下士官)、兵士という組み立てになります。

今回のブログのシリーズは「国防論」なので、軍隊の話をします。

軍隊は、一般の社会の組織に比べて、職制上の上下関係が厳しいです。上位の者が発した命令は、上意下達で、実行されます。当然、お分かりいただけると思いますが、軍隊は、必要な時には、尊い生命を犠牲にしても、有事には戦争に勝利しなければなりません。そのために厳格な規律が求められます。下位の者は上位の者の指揮命令に服して。戦争に勝つと言う、初期の目的を達成しなければなりません。

しかし、その上位の者の指揮命令も「絶対」ではないのです。指揮命令が正当なものでなければなりません。要件があります。第1に、職制上の正当な権限者が発した命令であること、第2に、その命令が国際法上・国内法上に合法的なものであること、第3に、その命令の内容が合理的・物理的に考えて実施可能であること、です。これらの命令には下位者は上位者の命令に服する必要がありますが、そうでない場合は従う必要はありません。

実際の戦史を見ても分かることですが、下位の者は、例え、上官の命令に従ってした行為であっても、戦争後の裁判で、罪を問われる箏が多いです。命令に従っただけだ、ではすまないのです。第2次世界大戦後の、いわゆるBC級の戦犯裁判でもそうです。幾多の生命が、刑場のもずくとして失われていったか、ということを考えると、痛ましい限りです。

つまり、私が何を言いたいかというと、上位者の責任の問題です。軍隊を例にして、話を進めていますが、指揮命令をする者は、それなりの覚悟と見識を持ち合わせなければいけません。軍隊では、上官の命令に抵抗すると抗命罪(こうめいざい)に問われます。それだけの権限を有する上位者は、本当に、自らの職責を考えて、身を律していかなければなりません。

これは、理念的な話かもしれません。現実には、この理想には、ほど遠いことが多々あります。一般社会においてもそうでしょう。各種のハラスメントが横行してますよね。それに耐えてる人達がどれほどいるでしょう。今、現在は、これらのハラスメントを糾弾(きゅうだん)する社会になってきました。いい傾向だと思います。とは言え、業務上必要な指導の範囲内であれば、素直に上位者の命令に服する必要があります。もちろん、職務上の話でです。プライベートに容喙(ようかい)してきたら、それこそハラスメントになります。

このようなことを考えて、これからの社会は運営していかねければなりません。軍隊も社会の中の一組織です。自衛隊は軍隊ではありませんが、国防を任務とする実力組織として、これまでのようには、いかないことがあることを認識しなければなりません。厳正な規律が求められるのですが、「いじめ」になってはいけません。

先述した、指揮命令関係における命令の有効性の3原則を、頭にたたき込んで、日々の業務遂行に当たって下さい。それが、真に精強な自衛隊を構築する一里塚(いちりづか)であり、これからの第一歩なのです。一般社会の皆さんも、「企業戦士」と同じです。特に組織として活動されるときには、十分に注意し、心得て、言動を慎んで下さい。何も萎縮(いしゅく)することはありません。ともかくも、正々堂々と仕事に取り組んでいきましょう。

----------------------------------------------------------------------

バーチュー・クリエイティング株式会社

住所:東京都渋谷区恵比寿1丁目19-19 恵比寿ビジネスタワー10F

電話番号:03-5708-5985

----------------------------------------------------------------------