おはようございます。
今回からは、日本の「国体」を考えるシリーズにしたいと思います。
現在の日本という国は、どういう体制の国なのか、不分明なところがありますね。
国家には、通常は「元首」と呼ばれる「地位」の人がいます。
国よって、そのあり方は違いますが、必ずいます、王制の国なら国王、共和制の国なら大統領、また、中国のような社会主義体制の国なら国家主席など、様々です、
ただし、元首に政治的な実権があるかは、別の話です。それは、別ものとしている国も多いです。ドイツなど、首相に実権がある国もありますい、社会主義体制の国ですと、共産党の書記長だったりします。
では、日本はどうか、この国は、わが国ながら、何かに付け、不思議な国家だと思います。特に、第2次世界大戦後はですね、
日本は、有史以来、「天皇制」を堅持しています。天皇家(皇室)があって、「万世一系」の皇統があって、現在も続いています。
ただし、天皇自らが、国政を担当することは、古い時代を除いては珍しくて、政治的な実権は、貴族の時代なら「公家」、武士の時代なら「武士」などが、担当してきました。
こうした、日本の国家統治のシステムを確立したのは「聖徳太子」だと言われています。この人物が、いわゆる「権力」と「権威」の分立を図った。権力は、時の為政者が担当し、天皇は、日本という国の「代表」だったわけです。それで、時の権力者というか政権は、いろいろと変遷しますが、天皇という存在は、それに左右されず、存在を続ける。時々の政権が政治的実権に伴い、政治的責任をとるわけです。政権が、栄枯盛衰を繰り返しても、天皇制には影響しない。それで、日本の有史以来、天皇は、日本の権威の源であったわけです。
時の、日本の為政者たちも、天皇との距離感の取り方には、腐心してきました。為政者達は、自らの、政治的な実権にかかわらず、自分達が、天皇になろうとは思いもしないです。天皇の「権威」を利用して、自らの政治的地位を固めることがあっても、決して、自らがその地位につくことはなかったです(歴史によると「銅鏡」氏という例外的事例はあったみたいですが、)。
このことによって、日本の歴史は安定してきました。「天皇」の政治的な利用はあっても、皇統により天皇家が引き継がれることにより、根本的な「血肉の争い」は避けられてきました。そういう「国体」が日本という国なのです。「権力」と「権威」の分立、これを先ず、認識して下さい。
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