こんばんは。
今回は、主としてマスコミの「報道姿勢」について、言及します。
ここでいう、マスコミとは、テレビ、ラジオ、新聞、マガジンなどとします。
いわゆる各マスコミには、「政治的」な立ち位置があります。いわゆる、「右」と「左」、「タカ派」と「ハト派」、「保守」と「リベラル」などです。それぞれのツールで、こういった区分があります。
基本的には、「報道」は、客観的で、中立的、公正に行うのが大原則です。私が、前回のブログで、テレビについて「事実関係」のチェックを主目的にしていると述べたぼは、そういう観点からです。ただし、現実の社会で、上述の様々な立ち位置がある以上、「報道機関」も、そういった立ち位置に立った、個別の性格があります。「右」系メディアもあれば、「左」系メディアもあり、それぞれ固有の視聴者、読者がいます。
当然、人間の性格が異なり、「好き」、「嫌い」の感情があるように、メディアにも、それぞれの「好み」があります。「好き」な情報だけに、どうしても眼や耳を向けがちですが、そうすると、事実認識に「偏(かたよ)り」が生じます。一方通行の思考回路(しこうかいろ)になってしまいます。ですから、本当に正しい情報の分析や判断をしようと思ったら、多種多様なメディアからの情報に、本来は、接しなければなりません。新聞で言えば、「産経新聞」、「読売新聞」から、「朝日新聞」、「赤旗」に至るまで、一通り、眼を通す必要があります。
ただし、忙しい現代人に、そういう「時間」は限られています。本来なら、全国紙を2~3紙、情報誌を2~3紙、総合雑誌を1誌位は読む必要があるのですが、なかなか、そういう時間はありません。それで、情報分析のプロは別として、一般の人は、どういう情報の取り方をすればいいのか。
私も、以前は、必要性から、上述のメディアに接していたのですが、日々、することが多くて。最近は、見出しやリードを「読む」ことですませてしまっている傾向があります。今、しているのは、youtubedでのニューズ視聴や、ネットニュースの「流し読み」、メルマガの購読くらいになっているのは、良くないとは重いつつも、実際に、それくらいしかできる「時間」がないです。本も以前は、よく読んでいたのですが、それも、怠っています。
それくらい、仕事をしている人にとっては、情報を読み解く作業は、実際問題、難しい時代です。すると、大事なのは、若い頃の「蓄積(ちくせき)」です。「学問」的な基礎学力を如何(いか)に、養っておくか、は重要です。これは、「学歴」のことを言っているわけでは、ありません。「低学歴」で、社会に名をなした人物は、数多くいます。そこで何が必要かというと、篤農家(とくのうか)の二宮尊徳翁がおっしゃっていたように、「天地不文の教書」を読むことがあります。中国の民王朝の時代の思想家の王陽明の言行録をまとめた『伝習録」に、「『属官』ありて」という興味深い、感銘を受ける一節があります。日々の仕事に忙しくて、学問をする時間がないという弟子に対して、王陽明は教えます。「君に日々の仕事を離れて、本を読めと言うのではなし。日々の仕事をする中で、それを『学問』にしなければいけない。例えば、帳簿の整理をする中で、学ぶことがある。また、人の訴えを聞く中で、面倒だと思ったことはないか、反省しなければならない。現実に目の前にある仕事から遊離(ゆうり)して、学問をすることなど、ありえない」と。行動を重んじる、実践哲学の「陽明学」を代表する一節だと、私は、この一文に触れた時に、感動しました。曹洞宗の開祖、道元禅師もおっしゃいます。「渓声山色、二つながらんして、豈(あに)はからんや」と、自然が教えを講じているということです。
私も、今の生活を、楽しんでいます。確かに、「本」を読む時間も、あまり取れない。しかし、その生活を送っていることが、「有形無形(ゆうけいむけい)」の「財産」になっている。「現実生活」から、「実践」、「行動」から、学ばなければいけない。「本を心の柱脚(ちゅうきゃく)となし、心を本の柱脚」となす、と言う中国古典の寓言(ぐうげん)にあるように、「活学」をしなければならないのです。
先程、「本を読む時間も取れない」ことを、愚痴(ぐち)っていたわけでは、ありません。今の、情報収集の方法を採っていることは、何かの天の計(はか)らいかとも思います。
さて、マスコミの「報道姿勢」の話しは、次回に続けます。
バーチュー・クリエイティング株式会社
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