おはようございます。
日本は、第2次世界大戦後の戦後復興期を経て、一時は、世界第2位の経済大国の時代がありました、それが、バブル期を絶頂として、その崩壊後、「失われた30年」の時代になり、その地位は、みるみる低下し、中国、ドイツに抜かれ、現在は第4位でしょうか。いずれ、台頭(たいとう)著しいインドにも抜かれ、5位の立場に立ちます。1人当たりのGDPの低下は、もっと著しいです。
その要因は、どこにあるのでしょうか。最も大きな要因は、その日本の経営陣の「経営力」の低下と、労働力の「勤勉性」の低下にあるものと思います。
日本政府も、手をこまねいていたいわけではありません。数々の経済政策を打ってきました。「構造改革」も行いました。「アベノミクス」も着手(ちゃくしゅ)しました。しかし、功(こう)を奏(そう)しません。ともかく、30年前の経済力(GDP)確保するのが精一杯の横ばい状態になります。そうすると、政府の「政策力」も落ちてきているのでしょう。
政府、経営者、労働者の、三者三様(さんしゃさんよう)に問題があるのです。
かって、17世紀、18世紀、あたりの、過酷な経済・労働環境を目(ま)の当たりにして、かのカール・マルクスは、「資本論」、「共産党宣言」などの著作を書き、
いわゆる「共産主義思想」をものにしました。「世界を『共産主義』という妖怪(ようかい)」が闊歩(かっぽ)している」というほど、一世を風靡(ふうび)しましたが、それも「経済」の面では、ソ連の崩壊をもって、一応の終焉(しゅうえん)を見ました。かの中国も、「社会主義市場経済」を導入し、現在の繁栄を迎えています。
「共産主義思想」自体は、一種の「革命思想」で、労働者(プロレタリアート)が、資本家(ブルジョア)を打倒(だとう)するというものですが、歴史の長い過程を経て、社会の経済環境も変化し、労働環境も改善し、福祉などの社会政策も採られ、マルクスが描いたような「搾取(さくしゅ)」の状況は、劇的に変化しています。その原点的な思想を生み出した背景は、現代という時代では、全く、異なっています。
しかしながら、現代の世界でも、数%の「お金持ち」が、世界の「富」の大部分を保有しているとされることも、事実です。その経済格差の問題は、どう解決すればいいのでしょうか。「感情的」になると、そのことに「憤(いきどお)り」を覚える人も多いでしょう。しかし、ここは、多面的に考えなければいけません。共産主義は、いわば、「貧困(ひんこん)」の「平等」であるとともに、新たなる特権階級(ノーメンクラツーラ)を生み出すことにも、変わりはありません。
「資本主義」が、多くの問題を抱えていることは事実ですが、やはり「市場経済」(マーケット・エコノミー)の方が、優(すぐ)れているのです。共産主義思想に依拠(いきょ)する「社会主義」の思想・政策は、既に、多くの資本主義国家の思想・政策の中に、取り入れられています。科学技術の劇的な進歩に伴い、国民生活の多くのところは、改良・改善されています。
しかし、現在の資本主義国の方にも、まだまだ、大きな矛盾や問題点を抱えていることは、事実です。そこに、どういう問題があり、解決していけばいいのか。
今回のシリーズでは、現代社会の有り様を踏まえた、新「資本論」として、そのことを考えていきたいとい思います・
バーチュー・クリエイティング株式会社
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